会社に、手術、入院のために休暇を取りたいと申し出た所、上司からは忙しい時期にも関わらず、
「仕事の事は考えなくていいから、自分の体調を第一に考えていいよ」と言っていただき、治療に専念する事ができました。

周囲には「暑い時に、涼しい所でバカンスを楽しんでくるよ」と笑って話していましたが
入院が近づいて来ると、ちょっと手が空くと無意識のうちに不安が襲ってきました。

同僚から「大丈夫だって、元気で戻って来れるよ」と励ましを受けたり、家族からも日頃私の健康を考えて、なかなか食べられなかった好物を出してくれるなど気遣いをしてくれるのが感じられ、胸に温かいものを感じました。

入院前日、教会の礼拝後に、手術の成功と執刀医が必要な力を出せるように、また、家族にも心の平安があるようにとみなさんに祈ってもらい送り出されました。

入院当日、手術と治療の方針を医長から説明を受けた際「これはほぼ間違いなく癌だと思う」と言われました。しかし、不思議な事に、ショックは無く落ち着いて聞くことが出来ました。

手術前日も12時までなら何を食べてもいいと言われ、売店でお菓子とジュース買い込み、軽いお泊まり会みたいな感じで1人菓子パーティーを楽しみました。

手術当日でさえ、朝から絶飲絶食でしたが、朝食抜きの健康診断くらいの気持ちでいました。

いよいよ、看護師さんが「今からシャワーを浴びて、手術着に着変え、手術室に行きましょうね」と言われ、シャワー浴びているうちに、だんだん落ち着かなくなり、ソワソワした気持ちと平常心半々となってきました。

手術室に行く廊下でも、看護師さんと世間話をしながらでも、不安な気持ちを押し殺して平安を装っている自分がいました。
手術室に入るとテレビドラマで見た様な手術室、壁には心電図のモニター、無影灯、手術台だんだんリアルに感じてきました。
手術台に横になると「今から点滴しますね、点滴のなかに麻酔を入れますね、」と言われ、お祈りしようとして、目を閉じたら・・・・・・

「起きれますか?」先生から声をかけられ、目を覚ますと、3時間ほど経過しており、部屋もHCUに移されていて手術が終わった…とわかりました。

お腹の横を2センチと4センチの2箇所切開した腹腔鏡手術を行ったとの事。さすがに、術後は身体が痛く目も動かせず声も出せない状態。ほぼ24時間ベットで眠っていました。

翌日目を覚ましたら、少し首が動かせるくらいになり、窓の外を見ながら、(自分はこんな大変な手術を受けたのに周りの人はいつもと変わらない日常を過ごしているんだな…。自分の出来事は他の人には影響無く過ぎて行くんだな…。)と感じ、自分の存在とは、、、、?

自分を愛してくれている神さまのイメージとのギャップを感じて不安になりました。

パート3へ続く