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やせ細っていくのに腹水がたまって大きく膨れたお腹。痛みで右下にしか向けない体。痛い所をさすってあげながら、教会でこんな歌を歌ったよと歌ってみたり、神様の話をしたりするものの、核心を突くのは難しい。そこで友人宣教師に助言を求めた。死にゆく人に私は何を伝えなければいけないのか?

さっそく送り返されてきた返事にはこのように書かれていた。

1 人は誰でも罪びとである

2 罪とはどういう意味であるかを伝えなければならない

3 罪の結果は何であるのかを伝えなければならない

4 このような罪びとを救うために神がイエスキリストを送られた

5 ……

6 ……etc

いくつかの項目にそれぞれに簡単な説明をつけた1ページの文章を早速コピーして病院に持参する。そして当たり前のように義姉と病室で一緒になり、数回この事を伝えられないまま時は過ぎて行ったが、神様はよいお方だ。当たり前のようにチャンスは来た。

「お義母さん、これから言う事、とても大切だから聞いてくださいね。死んだらお義母さんがどこに行くのか?どうなるのか?なぜそうなるのか?話しますね。」

義母の目があの時のようにかっ!と見開いたのを私は確認した。そして私はコピーしてきた紙を説明し始めた。

母の同意を得られた私は意気揚々と帰路につき、同時に牧師先生にも連絡を入れ、病院まで来てほしいとの伺いを立ててみた。もちろんすぐに病院に来ていただけるとの返事をいただき、仕事から帰った主人にもそのことを話した。するとまさかのストップが主人からかかった。「ちょっと待って。急すぎる。本当に母さんがそう言ったの?マジで?俺が母さんにもう一回確認するまで待ってくれ。」と言われた。そういうわけで牧師先生にも来院を一旦見送る旨を告げることになるが、主人の意向なしで嫁の立場である私が勝手に決めたのも間違っていると反省し、おとなしく主人を待つことにするが、さらなる試練は待ち受けていた。  〈こまち〉

パート4に続く